葬儀費用の考え方
葬儀費用について
生活保護世帯へは、生活保護法の「国民の最低限の生活保障」という役割に基づいた葬祭扶助金が支給されます。葬儀費用は一概に『幾らでできます。』とは言えないものです。よくお身内が亡くなり、慌てて複数の葬儀社へ電話をし『だいたい幾らでできるの?』と順の尋ねる方がおりますが、 明確な内容を提示している優良葬儀社ほど即答はできないものです。その理由は、先ず、会葬者が何人位くるのかによって、香典返しや料理の数が決まります。家族だけで行うのか、一般会葬者を招いて行うのか、それによって数十万以上の差がでてもおかしくないのです。火葬料金もその地域火葬場が公営なのか民間なのかによってもかなり差が生じます。使用する式場によっても全く異なる費用となります。規模によってはテントや付帯設備なども必要となるのです。ましてや御布施は各寺院により全くことなりますし、御布施の多くは高額であると思います。細かいことですが、亡くなった時間による搬送料金も同一ではありません。こうした様々な理由から「一式幾らでできますよ。大体幾らでできますよ。」とは答えられないのです。よく広告などで「葬儀一式10万円!」のような見出しを見かけますが、その一式の範囲は定められていないのです。棺に納めて火葬すれば一式なのか、祭壇を飾って会葬者への接待費までを含めて一式なのか、全く不明なものです。
以上のことから当会には、全国統一価格やセット価格はございません。統一価格やセット価格は不可能なのが葬儀費用なのです。
その場になって慌てずに、先ず事前にご相談下さい。
事前に葬儀相談をすることは何も不謹慎なことではありません。人が死ぬことは自然現象です。仏教もキリスト教も死を悲しい事態だけでは教えておりません。逆に葬儀で失敗していつまでも後悔している方がよほど仏が悲しむものでしょう。元気な方も、葬儀を心配している方も、一般知識として知っておきたい方も、是非事前に葬儀の知識を知っておいて下さい。事前相談の際には以下をよく御相談しましょう。
- ①規模をどうするのか。家族だけで行うのか、一般会葬者も招いて行うのか。
- ②形態はどうするのか。 従来通り白木祭壇を飾って行うのか、花祭壇か、祭壇を飾らないで行うのか、宗教に捕らわれない自由な形式で行うのか。
- ③使用する会場は自宅、町会自治会館、寺院、式場、火葬場・・・。規模や形態、自宅場所、会葬者の交通の便・・・各場所による使用料や付帯される料金。より適した会場はどこなのか。
- ③では会葬者は大体何人か。いちばん難しいところです。遺族親族、町会、会社、友人、交友関係・・・ 故人のお付合い以上に、ご遺族の関係者の方が多く会葬に訪れるものです。明確な人数は出ません。葬儀が終わってからしかわからないのが会葬者数です。大体の数字を先ず検討してみて下さい。
- ※しかしプロの担当者なら、家族構成や地域性、勤務先、故人と家族の交際範囲から、 会葬者の数を割り出すことが可能です。経験豊富な葬儀担当者へご相談するのがいちばんです。
- ※大体の見積を頂いたら、『葬儀社に支払う以外にかかる支出も教えて下さい。』とたずねて下さい。葬儀社以外の支払も結構あるものです。全ての出費を明確に把握しましょう。